AsianPortal Fishingの海外配信を開始しておよそ1.5ヶ月が経過し、大変ありがたい事に世界各国からのアクセスとオーダーを頂いています。
今回は7月度1ヶ月間の日本の釣具に対する海外からのアクセス情報を紹介致します。
▼国別アクセスTOP 20
アメリカがトップで全体アクセス数の3割以上を占めています。
アメリカの釣り市場は日本の約4倍と言われておりますので当然の結果かと思います。
2位はイギリス、次いで3位はオーストラリアとなり、上位3カ国で50%以上を占める結果となっています。
この3カ国を細かく分析していきますと、ある共通項目が確認できました。
それは、日本の釣具に対して玄人の釣りファンが多い、という事です。
玄人の釣りファンとは、Daiwa、Shimano等のブランド名、各商品のシリーズ名等を知っており、
商品名やシリーズ名から検索するユーザーが多いという事です。
また、Google検索やAmazon検索から得られる情報量が多く、
商品名さえ分かれば、様々な情報をネット上から取得できる状態にあると言えます。
その他の国は、ブランド名は知っているが、
商品毎の性能や特徴、どのようなシーンで利用するか?等、
コンテンツや情報量が上位3ヶ国に対して少ないのではないかと仮説を立てました。
例えば、Shimanoステラは、一般的なスピニングリールと比較して、
どのような性能の違いがあるのか?
どのようなシーンに適しているリールなのか?等、
こちらから情報を提供(配信)する必要があるという事に気付きました。
また、日本の釣具にはシーバス用等、タイトルに釣法を記してある商品は多数あります。
シーバス、ジギング、エギング、タイラバ、アジング、テンカラ等がそれに当たります。
海外のユーザーが見た場合、シーバスって何?テンカラって何?と疑問が出て来るのでないかと考え、
シーバースとはアメリカで言う「striped bass(ストライパー)」であり、
シーバス用のリールやロッドはストライパーにお薦めですよ、
といった具合に、こちらからお勧めする必要があると言う事です。
(ストライパー:シーバスと同じスズキ目である事から見た目も似ている)
店頭を例に例えると、棚にズラッと並んだ商品を見ているお客様は、
自分が釣りたい魚に合うタックルは何かを探している状態であり、
店員からの提案=情報発信が重要という事です。
そして、同じシーバス用のタックルであっても上位機種と安価な機種の性能差の説明も大事です。
更に、電動リールに代表される機会的な操作が必要な機種に対しては、
英語対応可能なのか?そうでないのか?も商品選定に重要な要素であり、
情報発信によって説明する必要があります。
商品情報の発信は多ければ多いほど良いと思います。
動画コンテンツ等があれば、最も有効です。
そのようなコンテンツを数多く配信する事で、日本の釣具の情報が正しくユーザーに伝わり、
アクセス数の上昇、購買意欲の上昇に繋がると確信しています。
▼国別売上TOP 10
続いて国別の売上高TOP10のご紹介です。
アクセス数と同じくアメリカ、イギリス、オーストラリアのTOP3が全体の70%以上を占めています。
中でも注目したい国はオーストラリアです。
オーストラリアは釣りが盛んであり、釣りファンも多い事は釣りをされる方であればご存知かと思いますが、
アクセスされた商品を見ていくと、海釣りの大物狙いのタックルが人気である事がよく分かります。
ジギング用のパワーのあるロッドや重量のあるメタルジグ、
4000番以上の番手の大きなスピニングリール、
電動リール等が人気の高いカテゴリーです。
日本でも冬になると青物などの大型魚狙いが本格的なシーズンを迎えると思いますが、
オーストラリア、ニュージーランド等、南半球の国々は、季節の逆転により、また違った戦略を組立てる事ができます。
ヨーロッパや東南アジアでもリール、ロッドの人気は高く、アクセス数は多いですが、特にルアーが人気です。
その理由はセラーの少なさにあると思います。
日本のルアーを取り扱っているお店が少ない為、ユーザーはまとめ買いする傾向にあります。
一人で10個、20個以上のルアーを購入する例も少なくありません。
ルアーの特徴、使用するシチュエーションや、対象魚、
実際に使用している動画コンテンツ等を配信する事で更なる需要を引き出せる国々であり、
そのポテンシャルは十分だと感じています。
▼カテゴリーTOP 20
最後に人気カテゴリーのTOP20をご紹介します。
リール、ルアー、ロッドにアクセスが集中していますが、細かくカテゴリーを検索するユーザーも多く、
バス用やソルトウォーター用など、より詳細カテゴリーに絞り商品検索しているユーザーも多いと言えます。
いかがでしたでしょうか?
1ヶ月間の結果に対する私の肌感覚ですが、
海外の需要は高く、動画等のコンテンツ配信によって、更にアクセス数は伸びていくと感じています。
それだけ、まだまだ海外における日本の釣具は情報量が不足していると感じます。
今回ご紹介した釣具の海外データは、ほんの一例です。
都市別や、カテゴリー毎のアクセス数、ブランド別、シリーズ別の詳細なアクセスなど、
様々な角度からデータを解析しています。
このような海外のデータを、メーカー様をはじめとする業界の皆様と共有し、更に日本商品の海外展開を加速し、業界の発展に繋げたいと思います。